機械の体
生理があってよかった。
怒りの感情をちょっと思い出すことができるから。
わたしはどうして暴力を振るったことがないのだろう。
目の前のものを壊しても、ぜんぜんすっきりすると思えない。
愛じゃないと身体のどこも良くならないよ。
村上龍の小説のラストみたいに、世界がぶち壊れる想像をする。
それさえあればおさまる程度の怒りしかないのかも。
怒りは悲しみとか寂しさを感じないために起こる感情らしい。
悲しみとか寂しさを感じやすいのは、怒り方がわからないからか。
怒りたい。
ヤンキーみたいに素直になりたい。
思い返すと、村上龍の小説のラストって本当に世界がぶち壊れてばかりだ。
破壊衝動を創作にぶつけることは、なんて健やかで、人間的なんだろうね。
蛭子能収みたいに、嫌いな人間を漫画の中で殺すのをやりたい。
嫌いな人間なんていないけれど。
動物が苦手だ。馬鹿だから。
ペットを飼うことを想像すると怖くなる。
全部わかりあえないとつらいから。
日曜日に雨の中道に迷ってからずっと左足のふくらはぎが痛い。
家から徒歩10分のところでたくさん迷ってしまった。
わたしの脳みそはとても動物的なのに、体は壊れた機械みたいにぎくしゃくにしか動かない。
身体をじょうずに使える人に憧れる。
ダンスなんかしちゃってさ。
誰かの言葉ばかり言ってることがなるべくばれませんように。